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Butterflies Are Free : 7/28 イギリス館堪能ライブ(1)

舞台鑑賞好きの私の日常。

7/28 イギリス館堪能ライブ(1)

2008年07月31日(木) コメント:0 トラックバック:0

芸人三昧さん主催のイギリス館堪能ライブ第一弾、趙 博さん(以下、パギさん)の歌うキネマ「マルコムX」を観に行く。

非常に大雑把に乱暴に言ってしまうと、歌うキネマは、故マルセ太郎さん(参考サイト)の「スクリーンのない映画館」の魂を受け継ぎ、さらに音楽的要素も加えたパギさんの舞台芸。
映画を、語り、説き、演じ、歌う、パギさんの作品には、マルセさんとはまた別の魅力があると思う。
(私は、マルセさんのスクリーンのない映画館は、「生きる」しか拝見していないのだが。)
かつて、故ショパン猪狩さんは、マルセさんについて、
「永(六輔)さんに(スクリーンのない映画館シリーズが)認められてからは、芸術家になっちゃった」
と、残念そうに語っていらしたそうだ。
ショパンさんはマルセさんに、いつまでも芸人さんでいてもらいたかったのだろう。
マルセさんには、芸術家になっちゃった、という自覚はおそらくなかったと思うけれど。
それはともかく、私は、パギさんの舞台は、芸術家ではなく芸人さんの舞台だと思っている。
(これは賛辞です。)

私は映画「マルコムX」を観ていないので、ほぼ白紙の状態で舞台を拝見する。
本日の音楽的要素は、ハルマ・ゲンさんのピアノ。
お二人は何度も競演されている仲なので息もぴったりだ。
パギさんの芸にピアノの音が加わることで、舞台にさらなる広がり、ふくらみが出て、作品がより豊かなものになっている。

パギさんは、作品中の登場人物(ほとんど黒人)の英語が
「どうしても大阪弁に聞こえる」
そうで、ほとんど大阪弁で演じられた。
これが生き生きしていてまたよいのだ。
自分の生まれ育った土地の言葉で話すほうが、相手に気持ちが伝わるのだろうなあ。
例外は、マルコムXの演説シーン。
そこはオリジナルに忠実に英語で、しかもあの黒人特有の発音で演じられた。
前もって、「ハンディ字幕」(A4用紙裏表に日本語訳がびっしり)なるものが配られていたので、内容は理解できたが、聞き取りはさっぱり。
パギさんは予備校で英語の講師もされているので、英語が堪能なのは当然として、あの独特の発音をマスターされて演じられるのには驚いた。
さすが芸人さんだ。
単なるインテリではこうはいくまい。

マルコムXの生涯と今の自分の状況を重ね合わせるなどおこがましい話、その差はクジラとミジンコほどあるだろう。
しかし、スケールの大小、レベルの高低には目をつむり言わせてもらえば、誰の人生にも似たようなことが起こるものなのだなあと感じたりもした。
(指導者や仲間との関係などについて。)

この会で重要な役割を果たしていたのが、会場となったイギリス館だと思う。
部屋も、そして窓から見える庭も美しい。
開演時には明るかった空が、徐々にたそがれ、闇へと変わっていく。
舞台の進行と共にそんな外の様子も眺められる。
これは窓のない密室の会場では味わえない楽しみだ。
これぞ本当の贅沢!と、しみじみ感じた夜だった。





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#4
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