2017年11月26日(日) コメント:2 トラックバック:0
台湾文化センター開催、
【講座】「台湾漫画で知る 台湾の伝統 昔と今」第2回に参加。
台湾文化センターのイベントには、これまでにも何度か参加したことがあるが、
どれも充実した内容で、私には得るものが多く、ありがたい学びの場となっている。
そして、(当方の能力に限りがあるので)わずかかもしれないが、
以前よりも視界が広がったのを感じ、毎回、非常に爽快かつ開放的な気持ちを味わっている。
また、文化センターのスタッフさん、企画制作側のスタッフさん、司会者さん、通訳さん等、
イベントに関わるみなさんの誠実で真面目なお仕事ぶりには、いつも感心させられている。
さて、今回のイベントも中身の濃い、尻尾まであんこのつまった鯛焼きのような、いろんな意味でおいしい会だった。
当日のプログラムは以下の通り。
・開場
・開催のご挨拶
・作品紹介
『冥戦録』
『北城百畫帖』
『龍泉侠と謎霧人』
『神之郷』
・台湾漫画家へ5つの質問
(5つの質問は事前に先生方に知らされており、先生方は、その回答を文字ではなく絵で色紙に描いて用意されていた。
当日は、色紙を見せていただきながら、口頭の説明を伺う、という趣向。)
・イベント告知
・回答用紙争奪ジャンケン大会
・終了挨拶・ミニサイン会
ゲストの漫画家の先生方は、どの質問にも丁寧に、真摯に、時にユーモアを交えて答えておられた。
その対応から、四者四様ではあるけれど、みなさん魅力的なお人柄であることが伺われ、
(根底に尊敬の念はありながらも)一気に親近感を覚えてしまった。
以下、参考記事、動画等。
韋宗成老師へのインタビュー
海外マンガの人々―韋宗成さんインタビュー
【世界閱讀日-名人推薦】韋宗成
AKRU (Wikipedia の記事)
AKRU老師へのインタビュー
海外マンガの人々―AKRUさんインタビュー
海外マンガの人々―Hambuckさんインタビュー
2016 Angouleme International Comics Festival Artist from TAIWAN: Hambuck (HSIAO Nai-Chung)
左萱 ZuoHsuan
Pavillon Taiwan 44ème FIBD d'Angoulême 2017 - Zuo Hsuan 左萱
神之鄉/左萱 COMITIA-海外マンガフェスタ2017
神之郷
台湾文化センターのイベントは、主催者だけでなく参加者もまた優秀である。
ゲストの話の内容がやや専門的で、通訳の方がとっさに日本語訳を思い出せないという場面がたまにある。
そんな時、通訳の方が「○○って日本語で何と言いましたっけ?」と助けを求めると、
客席から即座に答えが返ってくるのだ。
つまり、多くの参加者が、単に中文を理解しているだけでなく、
当日のテーマに関わる分野にかなり通じているということだ。(ただし私は除く。)
今回の例で言えば、漫画の「ネーム」。(注1)
そして、是枝裕和監督作品のタイトル、「空気人形」。(注2)
(注1:「漫画家になってよかったと感じる時は?」という質問に対し、AKRU先生が「ネームがうまくかけた時」と答えらえた。)
(注2:「好きな作品は?」という質問に対し、左萱先生が「空気人形」を挙げておられた。)
通訳さんは、もちろん中文は聞き取れ、意味も理解できたけれど、日本語訳や日本でのタイトルが思い出せなかったので、
尋ねられたのだが、複数の参加者が即答されたのだ。
それも、ごく自然に、自慢げな臭いなど一切漂わせることなく、当たり前のように。
すばらしい!
(他の集まり、例えば演芸の会などでは、誰も求めていないのに、
時に、己の知識や情報量や経験値をアピールなさる方がおいでになり、鼻白むことがある。
そのような方々には、こちらの参加者のみなさんの爪の垢でも煎じて飲んでいただきたいものだ。)
ところで当日は、ちょっとした物販コーナーが設けられていて、先生方の作品が販売されていた。
私は、講座開始前に日本語版の『龍泉侠と謎霧人』、『神之郷』 、
そして8人の作家さんの作品が収められた『漫画作品集』を購入。
さらに、購入者は、オマケとして、作品の表紙絵を印刷した色紙どれか1枚を選べるということで、
『北城百畫帖』の色紙をいただく。
講座終了後には購入者対象にミニサイン会が行われた。
帰宅時間が遅くなるのが気にかかったが、こんな機会はめったにない、いや二度とないかもしれないと思い、
迷った末、列に並ぶことにした。
そして、左萱先生、AKRU先生、Hambuck先生の順でサインをしていただく。
韋宗成先生には、作品を購入していなかったためサインはお願いできず。
(日本語版があればなあ…。
左萱先生、AKRU先生の作品は『漫画作品集』にも収められられていたが、
残念なことに韋宗成先生の作品は入っていなかったのだ。)
お三方とも非常に丁寧にサインをしてくださり、頭が下がる思いだった。
左萱先生はサインだけでなくイラストまで添えておられたのだが、撤収の予定時刻が迫っていたらしく、
私の番になったら、企画制作側のスタッフと思しき方から「絵は省いて、サインだけでもよいでしょうか?」と尋ねられる。
もちろんサインをいただけるだけで十分ありがたいので、深く頷いて肯定する。
Hambuck先生は表紙裏の見返しにサインを入れてくださった。
それも、(無線綴じの本なので)表紙を思い切り開かず、
背に近い部分に決して折り目をつけないように気を配りながら。
これは、なかなか緊張を伴う作業ではないかと思う。
先生は細心の注意を払ってサインされていたが、一瞬、横に引いていた線が途切れて、「あっ!」と声をあげられていた。
(しかし、完成されたサインを見ると、途切れた箇所などまったくわからないくらいきれいに繋がっていた。)
この繊細な心遣いには、ちょっと泣きそうになるくらいに感動した。
Hambuck先生は本を大切に扱う方なのだ。
そして、読者のみなさんを大切になさっているのだと思う。
それは、他のお三方も同様だろう。
みなさん、列に並んだ参加者一人一人に、丁寧にサインされ、挨拶なさり、熱心なファンとは歓談されていたので。
帰宅後は、まず『神之郷』を拝読。
面白い! 下巻も読みたい!
そして、俄然、左萱先生の故郷、大渓へ行きたくなる。
大渓老街(桃園市)
『龍泉侠と謎霧人』は、読み始めたところ。
私は布袋劇を見るのが好きなので、とても興味深い内容だ。
『北城百畫帖』は絵も内容もとても私好みなので、ぜひ日本語版を出版していただきたい。
『冥戦録』は、日本語で試し読みできないので、自分好みかどうかわからないが、とりあえず
今度、台北に出かけることがあったら、西門町で林黙娘に会いたいと思っている。
そして、書店に出向き、四人の先生方の作品を探すつもりだ。
【講座】「台湾漫画で知る 台湾の伝統 昔と今」第2回に参加。
台湾文化センターのイベントには、これまでにも何度か参加したことがあるが、
どれも充実した内容で、私には得るものが多く、ありがたい学びの場となっている。
そして、(当方の能力に限りがあるので)わずかかもしれないが、
以前よりも視界が広がったのを感じ、毎回、非常に爽快かつ開放的な気持ちを味わっている。
また、文化センターのスタッフさん、企画制作側のスタッフさん、司会者さん、通訳さん等、
イベントに関わるみなさんの誠実で真面目なお仕事ぶりには、いつも感心させられている。
さて、今回のイベントも中身の濃い、尻尾まであんこのつまった鯛焼きのような、いろんな意味でおいしい会だった。
当日のプログラムは以下の通り。
・開場
・開催のご挨拶
・作品紹介
『冥戦録』
『北城百畫帖』
『龍泉侠と謎霧人』
『神之郷』
・台湾漫画家へ5つの質問
(5つの質問は事前に先生方に知らされており、先生方は、その回答を文字ではなく絵で色紙に描いて用意されていた。
当日は、色紙を見せていただきながら、口頭の説明を伺う、という趣向。)
・イベント告知
・回答用紙争奪ジャンケン大会
・終了挨拶・ミニサイン会
ゲストの漫画家の先生方は、どの質問にも丁寧に、真摯に、時にユーモアを交えて答えておられた。
その対応から、四者四様ではあるけれど、みなさん魅力的なお人柄であることが伺われ、
(根底に尊敬の念はありながらも)一気に親近感を覚えてしまった。
以下、参考記事、動画等。
韋宗成老師へのインタビュー
海外マンガの人々―韋宗成さんインタビュー
【世界閱讀日-名人推薦】韋宗成
AKRU (Wikipedia の記事)
AKRU老師へのインタビュー
海外マンガの人々―AKRUさんインタビュー
海外マンガの人々―Hambuckさんインタビュー
2016 Angouleme International Comics Festival Artist from TAIWAN: Hambuck (HSIAO Nai-Chung)
左萱 ZuoHsuan
Pavillon Taiwan 44ème FIBD d'Angoulême 2017 - Zuo Hsuan 左萱
神之鄉/左萱 COMITIA-海外マンガフェスタ2017
神之郷
台湾文化センターのイベントは、主催者だけでなく参加者もまた優秀である。
ゲストの話の内容がやや専門的で、通訳の方がとっさに日本語訳を思い出せないという場面がたまにある。
そんな時、通訳の方が「○○って日本語で何と言いましたっけ?」と助けを求めると、
客席から即座に答えが返ってくるのだ。
つまり、多くの参加者が、単に中文を理解しているだけでなく、
当日のテーマに関わる分野にかなり通じているということだ。(ただし私は除く。)
今回の例で言えば、漫画の「ネーム」。(注1)
そして、是枝裕和監督作品のタイトル、「空気人形」。(注2)
(注1:「漫画家になってよかったと感じる時は?」という質問に対し、AKRU先生が「ネームがうまくかけた時」と答えらえた。)
(注2:「好きな作品は?」という質問に対し、左萱先生が「空気人形」を挙げておられた。)
通訳さんは、もちろん中文は聞き取れ、意味も理解できたけれど、日本語訳や日本でのタイトルが思い出せなかったので、
尋ねられたのだが、複数の参加者が即答されたのだ。
それも、ごく自然に、自慢げな臭いなど一切漂わせることなく、当たり前のように。
すばらしい!
(他の集まり、例えば演芸の会などでは、誰も求めていないのに、
時に、己の知識や情報量や経験値をアピールなさる方がおいでになり、鼻白むことがある。
そのような方々には、こちらの参加者のみなさんの爪の垢でも煎じて飲んでいただきたいものだ。)
ところで当日は、ちょっとした物販コーナーが設けられていて、先生方の作品が販売されていた。
私は、講座開始前に日本語版の『龍泉侠と謎霧人』、『神之郷』 、
そして8人の作家さんの作品が収められた『漫画作品集』を購入。
さらに、購入者は、オマケとして、作品の表紙絵を印刷した色紙どれか1枚を選べるということで、
『北城百畫帖』の色紙をいただく。
講座終了後には購入者対象にミニサイン会が行われた。
帰宅時間が遅くなるのが気にかかったが、こんな機会はめったにない、いや二度とないかもしれないと思い、
迷った末、列に並ぶことにした。
そして、左萱先生、AKRU先生、Hambuck先生の順でサインをしていただく。
韋宗成先生には、作品を購入していなかったためサインはお願いできず。
(日本語版があればなあ…。
左萱先生、AKRU先生の作品は『漫画作品集』にも収められられていたが、
残念なことに韋宗成先生の作品は入っていなかったのだ。)
お三方とも非常に丁寧にサインをしてくださり、頭が下がる思いだった。
左萱先生はサインだけでなくイラストまで添えておられたのだが、撤収の予定時刻が迫っていたらしく、
私の番になったら、企画制作側のスタッフと思しき方から「絵は省いて、サインだけでもよいでしょうか?」と尋ねられる。
もちろんサインをいただけるだけで十分ありがたいので、深く頷いて肯定する。
Hambuck先生は表紙裏の見返しにサインを入れてくださった。
それも、(無線綴じの本なので)表紙を思い切り開かず、
背に近い部分に決して折り目をつけないように気を配りながら。
これは、なかなか緊張を伴う作業ではないかと思う。
先生は細心の注意を払ってサインされていたが、一瞬、横に引いていた線が途切れて、「あっ!」と声をあげられていた。
(しかし、完成されたサインを見ると、途切れた箇所などまったくわからないくらいきれいに繋がっていた。)
この繊細な心遣いには、ちょっと泣きそうになるくらいに感動した。
Hambuck先生は本を大切に扱う方なのだ。
そして、読者のみなさんを大切になさっているのだと思う。
それは、他のお三方も同様だろう。
みなさん、列に並んだ参加者一人一人に、丁寧にサインされ、挨拶なさり、熱心なファンとは歓談されていたので。
帰宅後は、まず『神之郷』を拝読。
面白い! 下巻も読みたい!
そして、俄然、左萱先生の故郷、大渓へ行きたくなる。
大渓老街(桃園市)
『龍泉侠と謎霧人』は、読み始めたところ。
私は布袋劇を見るのが好きなので、とても興味深い内容だ。
『北城百畫帖』は絵も内容もとても私好みなので、ぜひ日本語版を出版していただきたい。
『冥戦録』は、日本語で試し読みできないので、自分好みかどうかわからないが、とりあえず
今度、台北に出かけることがあったら、西門町で林黙娘に会いたいと思っている。
そして、書店に出向き、四人の先生方の作品を探すつもりだ。
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コメント(2件)
台湾漫画のご紹介、ありがとうございます。大変勉強になりました。大渓、私も行ってみたいです!
大渓の美しい風景と建築物、見てみたいですね。
食べ歩きも楽しそうです。