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Butterflies Are Free : 浜の朝日の嘘つきどもと 鑑賞感想

舞台鑑賞好きの私の日常。

浜の朝日の嘘つきどもと 鑑賞感想

2021年10月11日(月) コメント:1 トラックバック:0

映画『浜の朝日の嘘つきどもと』公式サイト

浜の朝日の嘘つきどもと : インタビュー 高畑充希×大久保佳代子が伝えたい、タナダユキ監督へのメッセージ

【「浜の朝日の嘘つきどもと」評論】タナダユキ監督の個性が滲み出る、映画界への愛貫く提言


「浜の朝日の嘘つきどもと」福島中央テレビ開局50周年記念オリジナルドラマ

オリジナルドラマが放送されていたことは、映画鑑賞後に知った。残念。

※未見の方で、これからご覧になる予定の方は、(大幅なネタバレはしないつもりではありますが、)
以下の駄文を読まれると楽しみ半減すると思いますので、スルーされた方がよろしいかと存じます。

鑑賞後、しばらくして思ったこと。
(あくまで私なりの解釈だが)この作品は大きく分けて、三つの要素で成り立っている。

1.閉館しかけた映画館を立て直す、主人公、映画館支配人、周囲の人々の奮闘記。
2.主人公と高校時代の恩師、茉莉子先生との交流。
3.震災が切っ掛けでひびの入った家庭に心を痛めながらも、
独立し新天地で生きることを選び取る主人公の姿。

鑑賞前は、全面的に1の映画だと思っていた。
2と3のストーリーは予想外だった。
恩師の出番があることは知ってはいたが、脇役だろうと思っていた。

だから、鑑賞前は、数学的に表示すると
1>2
という話だと思っていた。
それも1と2に大きな差があるのだろうと。

が、鑑賞後は
1=2か、もしかすると1<2
くらいの印象だ。
それくらい2の比重が大きい。

そもそも、この映画を見ようと思ったのは、喬太郎師匠が出演されているからだった。
だから、鑑賞直後は、喬太郎師匠の出番が思っていたよりも少なかったことを
意外に感じたのだが、2も丁寧に追う作品だったのだと思えば、合点がいく。
あ、別に不満を述べているのではありません。
私が勝手に、喬太郎師匠は高畑充希さんと同じくらいの割合で出られるのかと思っていただけなので。
私が思ったより少なかったというだけで、しっかり重要な役割は果たされています。

逆に、予想以上に出番が多かったのが、大久保佳代子さん。
これも文句を言っているのではなく、単に意外だったと言うこと。
そして、とてもいい役で、大久保さんにあっていた。
十代の多感な時期に、あんな先生に出会えたら幸せだ。
あの出会いは一生の宝になるだろうなあ。

大久保さんの声って、とても耳に心地よく、聞く人に安心感を与えてくれるよい声だ。
生徒思いの優秀な先生だなと思って見ていたら、男性運はよくないという弱点もあって
(役柄のことですよ)、完璧ではないところが、また親近感増してよかった。

大学卒業後は別の職業に就いていたけれど、訳あって教師に転職したという茉莉子先生。
大久保さんご自身も、確か、芸能活動しながらも、しばらくの間OLさんとして働いていらしたと
聞いている。
その人生経験の幅広さが、役に説得力を持たせているように感じた。

2の話は、思いのほかよかったなあと、しみじみ感じている。
1については、割とありがちなパターンだなと。
限られた時間内に、山あり谷あり配分良く盛り込むと、こうなりますね、という感じ。
ストーリーは全体としては悪くないのだが、現実はこんなに都合よく進まないよね、と
思わないでもない。

3については、ほとんど高畑さんの台詞で説明しているような印象はぬぐえない。
確かに、あの震災がもとで、たとえ家屋は無事であっても、家族が崩壊した例はきっとあったのだろう。
とは思うものの、この映画で見る限りは、単なる架空の話としてしか受け止められなかった。
高畑さんの演技力をもってしても、台詞だけで、主人公のあの重たい身の上を
リアリティをもって観客に伝えるのは無理があるのではなかろうか。

ここまでが、この作品の三本柱(←私が勝手に名付けた)についての感想。

以下は、随所、思いついたところの雑感。

高畑さん演じる主人公が、喬太郎師匠演じる映画館支配人に、ちょっと乱暴な言葉遣いをすることに、
若干の違和感を覚えた。
恩師に敬語で話すような人物であれば、先生より明らかに年上の、人生の大先輩には、
もっと丁寧に接するのではないかしらん。
伝法な口調は親しみを表しているということなのだろうけど、やはり人物設定に矛盾を感じてしまう。

喬太郎師匠が映画館について言う、印象的な台詞があって、それは名言と言ってもいいと思う。
現に、私も「そのとおり!」と思ったくらい。
でも、それが自然に作品の中に溶け込んでいるかというと…
あ、この台詞、監督さん、絶対に言わせたかったのね、とも思ってしまった。
(我ながらひねくれたお客だ。)
喬太郎師匠の演技が下手と言う意味ではありませんよ。念のため。
それでも、心に残るからいいんだけどね。
(上げたり、下げたり、どっちなんだ。前田隣師匠の芸じゃないんだから。
意味不明と思った方、ごめんなさい。)

チラッと映る映画館の手書きチラシが、喬太郎画伯作であることに、
落語ファンは心の中でニヤリとする。
なんとなく得した気分。

朝日座(=映画館)を背景のようにして、主人公と支配人が並んで会話をするシーン。
映画と言うよりは、舞台劇を見ているような印象。
いっそ、この話はもう少しシンプルにして、お芝居に仕立てたら面白い作品になるのではないか、
などと無責任に思ってしまった。
もっと言うと、二人の会話は、落語の上下を切っているようにも感じられたので、
喬太郎師匠がこの話を元に新たな噺を作ってくれたら嬉しいなと、
虫のいいことまで思ったり。

なんだかんだ、好き勝手なことを言いましたが、見終わってみれば、
ほんわか心温まる作品で、後味は悪くありませんよ。

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コメント(1件)

櫻井8号:Re:浜の朝日の嘘つきどもと 鑑賞感想

記事拝読いたしました。『由宇子の天秤』と合わせて鑑賞したい映画だと思いました。
居住地区圏内でも上映されるといいのですが…(期待)。余談ですが、大久保佳代子さん、個人的には好きな部類に入る方かもです。

  • 2021年10月11日(月)19:29:56
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